【呪術廻戦】漫画 第10話！ 今からでも最新話に間に合う？いまさら人に聞けない「あらすじ」＆「ネタバレ」を解説！

この記事では、2018年に『週刊少年ジャンプ』14号から連載を開始した、
『呪術廻戦』の第10話「雨後」について、あらすじやネタバレについて解説しています！

2020年からアニメも開始し、様々なグッズ展開もされて超人気作品となった『呪術廻戦』ですが、意外と「原作はまだ読んでいない」「アニメの続きを知りたいけどどんな話か分からない」という方が多い様子。

• 『呪術廻戦』って気になるけどどんな話か分からないから知りたい人
• 『呪術廻戦』のアニメから入って漫画が気になっている人
• ジャンプ本誌などで途中から読んだので『呪術廻戦』の第1話からちゃんと知りたい人

『呪術廻戦』とは？

『呪術廻戦』は、作者：芥見下下あくたみげげ先生により2018年から『週刊少年ジャンプ』で開始、
2021年9月時点で第159話まで連載、コミックス16巻まで発売されている少年漫画です。

アニメも1期第1クールが2020年10月・第2クールが2021年1月より放映されていて、
アニメ1期全24話で原作8巻63話までの内容が描かれています。

2021年12月24日には、『呪術廻戦』の前日譚ぜんじつたんにあたる『劇場版 呪術廻戦0』（原作：『呪術廻戦 0 東京都立呪術高等専門学校』）も決まっており、呪術廻戦ワールドはまだまだ広がりを見せてくれます！

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『呪術廻戦』第10話「雨後」のあらすじ

ここからは、漫画『呪術廻戦』第話のあらすじをネタバレ含めて解説していきますね。

『呪術廻戦』第10話「雨後」のネタバレ

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動き出す思惑

「わざわざ貴重な指1本使ってまで　確かめる必要があったかね」

　――新宿歌舞伎町。
　多数の往来が交差する昼の靖国通りを、４つの影が渡っていた。

「宿儺の実力」
「中途半端な当て馬じゃ意味ないからね
　それなりに収穫はあったさ」
「フンッ　言い訳でないことを祈るぞ」

　その一行は一言に――異質。
　一人は男。大きなピアスを両耳に。額には多数の縫い痕が痛々しく。
　袈裟けさ姿だが、散切りに伸ばした長髪を後ろに流している。
　姿だけを見れば不良僧侶か、破戒僧のようだった。

　しかし、同行する残りは、異形。
　僧侶姿の男に話しかけたのは、顔の中央に目が一つ。
　耳にはコルクの様な栓が刺さった異形の存在だった。
　頭に髪はなく頂点は活火山のようにグツグツと煮え立っている。

　並び立つ残りも明らかに人ではない。
　ずんぐりとした体躯に、口元らしき場所には多数の触手が生えたモノ。
　見るからに屈強ながっしりとした体躯は人に近しくも、両目のあるべき位置から樹木が生えたモノ。

　ずんぐりとした体躯の方は「ぶふぅー　ぶぅー」と鳴いており、
　屈強な体躯の方は、

「■■■■■」
「貴様は喋るでない!!　何を言ってるか分からんのに内容は頭に流れてきて気色悪いのだ!!」
　人間の言葉以外の何かを話すため聞き取れないが、何を言いたいのかだけは伝わるという存在のようだった。火山頭はそれが不快か。小さくボンッと噴火していた。

　歩くことしばし。
　一行はファミリーレストランに入店する。
　店員が駆け寄り、言う。

「いらっしゃいませ　一名様のご案内でよろしいですか？」
　僧侶姿は応える。

「はい一名・・です」
　僧侶姿の男以外は見えてはいない。

　呪いは、一般人には見えないが故に。

怒れる五条

　　――東京都立 呪術高等専門学校
　　その一室。無機質な医療用具が並ぶ部屋に、不機嫌さを隠さない声が響いた。

「わざとでしょ」
「と仰いますと」
　不機嫌そうに頭を掻く、声の主は五条だ。
　詰められるように対面する伊地知は内心ビクビクしていた。

「特級相手　しかも生死不明の5人救助に一年派遣はあり得ない」
　 五条は断言する。

　五条は、無理を通して虎杖の秘匿死刑に執行猶予を付けた。
　全ての宿儺の指を喰わせてから死刑を執行するという、実質無期限の猶予だ。
　それを面白く思わない上の人間が、五条不在の間に出現した特級呪霊を利用した。
　虎杖を体よく始末したのだろう――

「他の2人が死んでも僕に嫌がらせが出来て一石二鳥とか思ってんじゃない？」
「いや　しかし　派遣が決まった時点では本当に特級に成るとは……」

　――ああ、もう

「犯人探しも面倒だ
　上の連中　全員殺してしまおうか」

　空気が凍る。
　五条は、本気だった。

「珍しく感情的だな」

　凍てついた場を解いたのは、この場に呼ばれた最後の一人。
　少し気だるげに、彼女は言う。

「随分とお気に入りだったんだな彼」
「僕はいつだって生徒想いのナイスガイさ」
　――呪術高専 医師、家入硝子いえいりしょうこ。
　五条たちの同僚だ。

「あまり伊地知をイジメるな　私たちと上の間で苦労してるんだ」
（もっと言って……）
「男の苦労なんて興味ねーっつーの」
「そうか」
（もっと言って!!）
　伊地知も二人と同僚のはずではあるが、扱いの差は推して知るべし。
　そこは彼の気質の問題か。涙吹けよ伊地知さん。

「で　コレが」
　そうして、家入は本題に入る。
　彼女が呼ばれた、理由。

「宿儺の器か　好きに解剖バラしていいよね」
　――虎杖の検死だ。

「役立てろよ」
「役立てるよ　誰に言ってんの」

　虎杖の死を無駄にすることは許さない。
　言外に凄む五条に、家入は微塵みじんも揺るがなかった。

虎杖の死、交流会に向けて

「長生きしろよって……　自分が死んでりゃ世話ないわよ」
　――呪術高専の一角。
　神社を模した拝殿前の階段に、釘崎と伏黒が並んでいた。

「……アンタ　仲間が死ぬの初めて？」
「同級生タメは初めてだ」
　英集少年院での一件で、虎杖が死んだ翌日だ。

「ふーん　その割に平気そうね」
「……オマエもな」
「当然でしょ　会って２週間やそこらよ」
　釘崎の口調は軽い。
　……それはわざとらしいほどで。

「そんな男が死んで泣き喚く程　チョロい女じゃないのよ」
　なら、その歯を食いしばった表情は何なんだろうな。
　敢えて口にするような無粋はしなかった。

「暑いな」
「……そうね　夏服はまだかしら」
　熱を帯びた風が、二人を包んでいた。

「なんだ　いつにも増して辛気臭いな　恵」
　沈鬱な空気を裂いて、声がかかった。
　女の声だ。

「お通夜つやかよ」
　時化しけた顔してんじゃねえよ、とでも言いたげに男勝りの口調で話す彼女は、高専の制服を着こんでいて、

「禪院ぜんいん先輩」
「私を苗字みょうじで呼ぶんじゃ――」
　禪院と呼ばれた彼女の背後から、さらに声が掛かる。
　それは彼女を呼び止める声で、

「真希　真希!!
　まじで死んでるんですよ　昨日!!　一年坊が１人!!」
「おかか!!」
　背後、大樹に隠れるようにパンダがいた。
　パンダが２足歩行で喋っていた。
　一緒にいる青年はおにぎりの具を叫んでいる。

「は　や　く　言　え　や
　これじゃ私が血も涙もねぇ鬼みてぇだろ!!」
「実際そんな感じだぞ!?」
「ツナマヨ」
　先ほどまであった沈鬱な空気はどこにいったのか。
　突然現れた男女＋パンダによって、空気が変わったのは間違いない。

「何あの人（？）達」
「二年の先輩」
　釘崎と伏黒を余所よそにギャーギャー騒ぐ姿に、２人は半眼。
　面識のある伏黒が釘崎に、なおも騒いでいるそれぞれを紹介する。

　呪術高専 二年、禪院真希ぜんいんまき
　呪具の扱いなら学生一だ、と伏黒が評価する女性。
　「甘やかすだけが優しさかね」と言葉は厳しいが、血も涙もない訳ではないのは表情を見ればわかる。

　呪術高専 同じく二年、狗巻棘いぬまきとげ
　呪言という術式を用いる呪術師で、語彙はおにぎりの具のみ。
　今は「すじこ」と発言していた。

　最期に呪術高専 同じく二年、パンダ
　パンダ先輩だ。
　「でも憂太といるときは少し丸くなるよな～」などと流暢りゅうちょうに話している。

「あと一人　乙骨おっこつ先輩って唯一手放しで尊敬できる人がいるが
　今　海外」
「アンタ　パンダをパンダで済ませるつもりか」
　二年生は全員で４名。
　結局パンダについてはパンダ以上の説明はなかった。

「いやースマンな　喪中に」
　手を合わせ「許して」と眉を寄せるパンダ先輩。
　一番非常識な存在だが、一番話せる存在は言う。

「だがオマエ達に”京都姉妹校交流会きょうとしまいこうこうりゅうかい”に出てほしくてな」
「京都姉妹校交流会ぃ？」
「京都にあるもう一校の高専との交流会だ」
　一年の２人はそれぞれ対照的な反応を返した。
　釘崎は知らぬがゆえに。伏黒は知るがゆえに「でも二 三年メインのイベントですよね？」と。
　真希は頷き、「その三年のボンクラが停学中なんだ　人数が足んねぇだから　オマエら出ろ」と言う。

「交流会って何するの？　スマブラ？」
「なら３人でやるわ」
　パンダはツッコミもできる。実のところ二年で一番コミュニケーション力が高いのはパンダだろう。
　パンダの説明してくれた姉妹校交流会の概略はこうだ。

　東京校、京都校
　それぞれの学長が提案した勝負方法を１日ずつ、２日間かけて行う。
　とはいえそれは建前で、例年初日は団体戦。２日目が個人戦と決まっているのだ、と。
　狗巻の補足は「しゃけ」だった。

「個人戦 団体戦って……　戦うの!? 呪術師同士で!?」
「あぁ　殺す以外なら何してもいい呪術合戦だ」
「逆に殺されないようミッチリしごいてやるぞ」
　釘崎の疑問に好戦的に真希は笑い、パンダは後輩の育成に乗り気だ。
　姉妹校交流会にかける意気込みがにじんでいる。

　その姿に、釘崎は疑問を持った。

「……ん？　っていうかそんな暇あんの？
　人手不足なんでしょ？ 呪術師は」
「今はな」
　い～い質問ですね、とパンダは釘崎の問いに答える。
　初夏は呪術師にとっての繁忙期なのだ、と。

「冬の終わりから春までの人間の陰気が初夏にドカッと呪いとなって現れる」
　秋の終わりから２月、冬季憂鬱。３月、自律神経の乱れ。４月、環境の変化。そして５月、五月病。
　呪いは人の負の感情より生じるため、この時期は忙しいのだという。

「年中忙しいって時もあるが　ボチボチ落ち着いてくると思うぜ」
「へぇ～～」
「で　やるだろ？
　仲間が死んだんだもんな」

「「やる」」
　誘う真希の言葉に、即答。１年２人の言葉は綺麗に重なった。

（私は）（俺は）
（強くなるんだ　そのためならなんだって）
　言葉にはせずとも、二人とも思うのは同じことだった。
　２人は無力感にいつまでも浸っているような惰弱では、ない。

「でもしごきも交流会も　意味ないと思ったら即やめるから」
「同じく」
　そこにはいつもの２人がいた。

「ハッ」
「まあこん位生意気なまいきな方がやり甲斐かいあるわな」
「おかか」
　勝気な言葉を受けて、２年の三人も笑うのだった。

意志持つ呪いとその思惑

　新宿歌舞伎町。
　ファミリーレストランの一角で僧侶姿の男は言う。

「つまり君たちのボスは　今の人間と呪いの立場を逆転させたいと
　そういうわけだね？」
「少し　違う」
　対面の火山頭――呪霊は言う。

「人間は嘘でできている　表に出る正の感情や行動には必ず裏がある
　だが負の感情　憎悪や殺意などは偽りのない真実だ」

　ならば、と火山頭の呪霊は言う。

「そこから生まれ落ちた我々呪いこそ　真に純粋な本当・・の”人間”なのだ」
　ならばこそ「偽物は消えて然しかるるべき」だと、そう主張する。

「……現状　消されるのは君達だ」
「だから貴様に聞いているのだ　我々はどうすれば呪術師に勝てる？」
　火山頭の問いに、袈裟姿の男は指を2本立てる。

「戦争の前に２つ　条件を満たせば勝てるよ」

　条件は2つ。
　１つ、五条悟を戦闘不能にし、
　２つ、両面宿儺・虎杖悠仁を仲間に引き込む
　それが出来れば、呪霊が呪術師に勝てると袈裟姿の男は断言する。

「死んだのであろう？　虎杖というガキは」
「さぁ　どうかな」
　盤面を読む棋手の如く、先を見据えた袈裟姿の男は。
　薄く、口角を釣り上げた。

　そして、昏くらく。血と頭蓋ずがいが堆うずたかく積まれた空間にて。
　頭蓋の玉座から王は眼下を睥睨へいげいし、

「許可なく見上げるな　不愉快だ小僧」
「なら降りてこい　見下みくだしてやっからよ」

　虎杖は青筋を立てて、宿儺を見上げていた。
　

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『呪術廻戦』第10話「雨後」の解説

用語解説①「京都姉妹校交流会」

用語解説②「呪言師」

その他の用語はもう少しお話が進んでから改めて解説しますね。

前後話の解説
第8話	第9話	第10話	第11話	第12話

『呪術廻戦』各話の解説リンク

 

『呪術廻戦』を最新刊まで無料で読む方法！オタクコレクション秘伝の裏技まとめ

 

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